担当医が変わる度に服用する薬のレベルが強くなり、服用する量も増えた。
これがダメなら次はこの薬。服用だけでダメなら投与も併用など、「前例がないから」を言い訳に下手な鉄砲を撃ちまくる医者。まるで人体実験だ。
「移動の時期だから」と数か月おきに担当医が変わるのは病院の規則事情なんだろうか。それともデータは取り終わったからという医師志願なんだろうか。
担当医が変わる度に「仮」の病名が付けられるボクの体。まぁ結局は「何もない」ってことなのだろう。
神経外科だけではなく脳外科・耳鼻科・眼科と通う科も増ていたが、その甲斐もなく麻痺の浸食は止まること知らず。成果が出るより先に内臓の方が服薬に参ってしまい、日に日に内臓機能が低下していった。
最早、大量の薬で胃が荒れて食事はほとんど摂れず。
肺も思うように膨らまず、呼吸困難になあることも日常茶飯事となった。
不安や苛立ちが極限にまで達したからなのか心因性難聴・自律神経失調症を患い、恐怖で眠れなくなる日々が続き、遂には不眠症まで患ってしまった。
麻痺が全身に回るまで、ボクはこの恐怖に耐えなければならないのだろうか。ならばどうか、次麻痺する場所は心臓であってほしい。そしてボクをこの恐怖から解放してくれ。