Nebosukeの引籠り部屋

日常で思ったことを気ままに書いてる”ボヤきブログ”です。

宿命

「なかなか原因も治療法も見つからない。辛いだろう。変わってやれなくて、わかってやれなくて申し訳ない。頼りない親でごめんな。でもこれはお前にだけ訪れた宿命だって父さんは思うんだよ。苦しいだろうし痛いだろうし、もう嫌だって思うかもしれない。でも、乗り越えられない宿命はないと思うんだ。だからあきらめるな。」

或る日、父はボクにそう言った。

治療に嫌気がさして通院を中断し、「どうせ何やったってムダなんだ」と寝たきりを選んだボクの頭の中は、常に死ぬことばかり考えていた。でも五体のほとんどが麻痺していて、自殺をしたくてもまともに動けず、死ぬ事すら許されないのかと、「生きること」そのものが拷問にすら感じていたボクにとって、父の言葉は一層ボクを絶望の底へと追い込んだ。

 

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